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異文化コミュニケーション的交渉術(ホワイトボード)

様々な交渉がありますが、多くの人たちが絡む交渉の場合、双方から数名ず

つ代表者を出し合って行うことがよくあります。

企業間の交渉や、国家間の交渉など、そこで決定した内容に基づき、他の人

たちも含めて全体でその決め事に従って行動をすることになります。

一般的には、交渉の場でどのようなやり取りがされたのか、参加者以外は知

りません。つまり他の人たちは、結果だけを知ることになります。

当然ですが、結果が重要です。

皆さんよく勘違いするのですが、交渉は「ショー」ではありません。
テレビドラマのように、カッコよく相手をやり込めて、ハッピーエンドなん

てことが仮にあったとしても、実はそんなことはどうでもよいのです。

結果とは、他の人たちに知らしめる情報のことです。

その重要な情報(結果)ですが、これはいくらデジタルの時代になっても、文

字でしか表現されません。つまり、議事録を書く人の文章力や意図で、いく

らでも「さじ加減」も「着色」もできることを意味します。

たとえば、最重要の決定事項も、他の雑多な決定事項と並列して列記してし

まえば、プライオリティが分からなくなるため、同時並行的に問題が噴出す

るときには、ほかの決定を優先してしまうこともできてしまいます。

また記載する順番や、文章表現の仕方によっても、読んだ人の印象は全く異

なったものにすることが出来ます。

つまり、交渉の場の「ショー」的な要素よりも、最終的に情報を「取りまと

める」「発信する」場面を抑えることが何よりも重要です。

そのためには、交渉の場で、まずホワイトボードのマーカーを抑えることで

す。交渉の経過を、自分なりに整理をしていくことで、こちらのペースに乗

せることができます。単に発言を羅列するのではなく、「ポイントは…」や

「要は…」と言いながら、相手の発言内容を、こちらにとって不利にならな

い(有利にする)表現に『色付け』していくことが可能です。

さらに、時間がなければそれを議事録として配布してしまうこともできます

し、こちらが別途議事録を作成することが出来る場合には、極端に言えば、

「改ざん」ではなく「改修」さえすることが可能です。

史実でさえ、見る人や、立場によって、全く異なったものになるのと同じで、

その成否を問えるものではなくなります。

是非、ホワイトボードを味方に付けて、交渉を有利に進めて下さい。

異文化コミュニケーション研究所(R)
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