39.契約してしまった?!《2021年》
日本人の場合、心の中で「最大の功労者は自分だ!」と思っていても、「皆さんのお陰…」と言います。言わなくても評価してくれると信じているからです。また、どんなに驚くほどの成果を上げたからと言って、突然「三階級昇進」的な人事もありませんし、ボーナスが他の人の10倍になるなんてこともありません。
ところが外国人の場合には、評価を求め、それに応じた報酬を期待します。評価も不十分で報酬も期待以下の場合には、何度か上司と話し合いをしますが、人知れず転職活動に入っていきます。
一生懸命頑張っているのですから、その能力に応じた評価体制を構築することが求められます。
さて、今回の話はそんな「一生懸命頑張る」高度外国人財が、やってしまうミスの典型です。上司に十分に相談することなしに、話を先に進めてしまう。心のどこかで「最大の功労者は自分だ!」と高揚してしながら、会社から褒められる自分を想像してしまう外国人です。
取り返しのつかないことになる場合は少ないのですが、褒められると思っていたのに叱られるのですから、面目丸つぶれです。外国人の傾向として「仕方がなかった」「自分には責任がない」的な言い訳をするため、更に日本人上司の逆鱗に触れてしまい「大目玉」をくらうことになったりします。
能力や才能を潰してはもったいないのです。上司のお怒りもごもっともですが、その怒りはほどほどにして、若いうちは「失敗の数は、勲章の数みたいなもの」だと、伝えることが大切です。意外に外国人の場合、叱られ慣れしていない人が多く、私たち日本人が思っている以上に『凹む』ので、それを忘れないようにしてください。
そして、冷静に分析してください。二度と、こんなことが起こらないようにするにはどうしたら良いかと…。結局、上司の力量不足ということに気が付けば、解決は目の前です。