人事部とHuman Resources
『人事部』を英訳すと『Human Resources』と出てきますが、本当にそうで
しょうか?
参考: https://www.weblio.jp/content/%EF%BC%A8%E3%83%BB%EF%BC%B2
上記の参考を読んでみて下さい。私は、なるほど…と感じました。
『Human Resources』
>>「管理的な部門」から「事業のサポート部門」へ、さらには事業と人をつ
ないで、「事業を促進していく部門」としての役割に変化していくべきとい
う考え方に基づいている。
>>「人的資源の獲得」「人的資源の動機づけ」「人的資源の育成」「人的資
源の定着」の4大使命を達成するために存在しているという説明をする会社も
ある。
『人事部』
>>日本企業の人事部は今も「管理的な部門」であるのは否めない。
今でも多くの日本企業は、基本的に新卒一括採用の方式を取っているため
か、人事部というと、人事管理、労務管理、採用、教育といった企業の断面
を取り扱う部署として存在しどちらかというと「縁の下の力持ち」的な部分
が多いように見受けられます。そのせいか、最近はその機能自体をアウトソ
ーシングとして承る企業さえ生まれてきています。
しかし、
>>「人的資源の獲得」「人的資源の動機づけ」「人的資源の育成」「人的資
源の定着」の4大使命
という視点から見直してみると、国民の義務の一つに『教育』があるのと同
様に、企業にとっての根幹、礎を築く部署であることが分かります。
「紋切り型」の採用は徐々に減っているかもしれませんが、膨大な量のエン
トリーシートと格闘しつつ、選抜を行っていく際に、会社のニーズ、個々の
部署のニーズに合致するレベルにまで気を配って行えているのかというと、
正直難しいというのが現実ではないでしょうか。
一橋大学を卒業した、とても優秀な韓国人留学生(日本語も完璧)と話をし
ていた時に驚いたことがあります。既に一橋大学では、何年も前から、留学
生向けに企業からの採用オファーが定期的にメールで送られていたのです。
そこには『留学生枠あり』との明確な記載があり、誰もが知るような有名な
大企業が多数ありました。
ところが、彼女は就職先が見つからないと話していました。こんなに企業か
らのオファーがあるのになんで?と尋ねると、「だって、私を採用したい訳
ではないでしょ?」との言うのです。
たぶん、彼女が言いたいことは、撒き餌的に配信された情報に寄り付くよう
な『雑魚』では私はない。ということなのだと思います。私を釣り上げたい
なら、私が好む釣り糸を垂らせということでしょうか。
人事部から、本当の『Human Resources』へ変革されるために、何をすべき
か、是非それぞれの企業で考え見て下さい。一挙に変革することはできなく
ても、一つ、一つ、やれることを積み上げていくことからやってみてください。
因みに彼女は、就職浪人をすることを選んだそうです。
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用