異文化コミュニケーション的交渉術(時間を操る)
交渉の際、時間が少ないと感じるとどうしても焦ってしまい、どんなに大切
なことでも「仕方がない」と諦めてしまいます。それは時間に心が奪われて
しまうからです。事前準備も大切ですが、時間を操ることも重要です。
これは相手も同様です。つまり、相手を翻弄させるのには、彼らに「時間が
ない」というイメージを持たせることで、相手は隙を見せたり、こちらに譲
歩してくれたりとミスを誘発させることが出来るからです。
ビジネスの場に置いてですが、たとえば飛行機の出発時間があるといった条
件を「突然」付けると、集中力は下がります。
またこれは逆もしかりで、こちらが「時間がない」と感じたら気を付けなけ
ればいけません。その不安定な気持ちに乗じて相手に交渉を牛耳られてしま
います。
この「時間を操る」という精神状態をうまく活用すると、交渉を優位に進め
ることができます。
ちっとしたトリックですが、相手に、こちらが「時間がない」状態であると
思わせると良いでしょう。
たとえば、何気なく大き目のトランクを会議室に持ち込み、飛行機の便があ
ると伝える。すると、相手は限られた時間しかなく、交渉をその時間内に納
めなくてはならないと感じ、事前に準備した戦略通りに話を進められなくな
ってしまうからです。(出張なんて、相手の事情でキャンセルになるなんて
良くあることです。時間を延ばす理由はいくらでも付けられます。)
ただ、誤解しないでください。交渉は、お互いがどこかで最善の妥協点を見
つけ、納得し合うものです。勝ち負け的には考えないでください。そう考え
た途端、トリックは魔術に代わってしまい、いずれ自分に災いとして襲い掛
かってきますので…。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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