KPIには見えない世界
KPI(Key Performance Indicator)とは、「重要業績評価指標」を指します。
目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標
のことで、世の中の変化があまりないときには、組織の規律を高めたり、目
標意識を持たせるのにとても意味があります。
しかし、KPIは「以前の世界」と「現在の世界」が、同じ要素で構成されてい
ることでなければ、ときとして私たちの目を惑わせてしまいます。
たとえば、ベビーブームに生まれた世代のマーケットと、少子高齢化に生ま
れた世代のマーケットを、同じKPIを使って事業方針を決めてしまうと、間違
いなく事業は成功しません。
現代社会は、まさに事業環境が変わりつつある状況にあると考えられます。
生活環境が「海の中」から「陸地」になるくらい劇的な変化です。ただ海が
干上がって陸地になるには、それなりの時間があるため、気が付かないフリ
をして、問題の先送りをする経営者が多いのではないでしょうか?
何の準備もしなければ、いずれ淘汰されることになります。
ハズレることを恐れず、未来をイメージしてみましょう。きっとこうなるだ
ろうという世界を。また今の業務をゼロベースで見つめてみましょう。俯瞰
的に物事を見つめる力を養うことが大切です。
日本人同士、同世代、同性、同郷といった「同じ」人たちではない人、たと
えば外国人と様々なことを話し合ってみましょう。そして同じものを見てい
るはずなのに、違った印象や感情があることを知りましょう。すると次第に、
違いがあることが当然に感じ、その違和感から「小さな気づき」が生まれて
くるはずです。
私たちが受け入れる準備ができている、できていないに関わらず、「その時」
は私たちに襲い掛かってくるのですから…。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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