第27話 試験はキライ!
しばらく貧乏旅行の話を書いてきましたが、そろそろ学校での話に戻ります。まずは、大嫌いな試験にまつわるお話から!(^^;)
世界中、どこの生徒も、学校は好きだけどテストは嫌いなものだ。私もその一人。
先生の話しを聞くのは好きだし、不思議な現象の原因探求や、知らないことを知る楽しさはこの上ない。しかし、試験はどうも好かん。自分では理解していたつもりでも、どうも「得点」という成果に結びつかない。
なぜなんだろう?
やっぱり、私はアホなんだろうか?….と、小学生の頃から未だにその理由は分からない。(f^^;)
思い起こせば、小学校の一年生か二年生のとき、あるテストがあった。
それは、
「おかあさんは、お買い物にいつ行くのでしょう?」
1.朝 2.昼 3.夕方
というものだ。
私は、母親の行動を思い浮かべ、答えを2番の昼とした。ところが、それでバツをもらった。とてもショックだった。先生に、「どうして間違っているのか?」って質問したところ、「だって夕方に買い物に行くでしょ?」と言われてしまい、私は「うちはちがう!」と必死に抗議したが、やっぱりバツのままだった…。
画一的なパターンを要求する日本の教育では、絶対に回答は一つであって、二つ以上の回答はあってはならないのかもしれない。でも、それぞれの家庭の事情によりけりだと思うのである。
たとえば、市場に勤めているおかあさんは、買い物を朝の仕事帰りにするかもしれないし、早めに夕食を取る家庭だと、2時とか3時の昼間に買い物に出ることだってあるだろう。それを、回答は夕方の一つだけって言うこと事態、大本営発表、一億玉砕なんてことに導いてしまう気がする。(ちょっと大げさか(^^;))
それに、夕方とは何時から何時の時間かはわからないけど、もしもすべての家のおかあさんがある特定の時間帯にだけ買い物に出かけたとすると、お店はきっとパニくるだろう。(^^;)
みなさんは、どう思います?
ちょっと話しがあらぬ方向に進んでしまったが、基本的に大多数の人達は、試験が嫌いなことには変わりはないだろう。もちろん、これはアメリカの学生にとっても同じで、なんとか試験の期日を先延ばしにしたい、できれば学校が火事にでもなって試験が中止となればいいと、どれだけ多くの学生が試験前夜、神様にお願いしていることか….。(^^;)
当たり前だが、普通はそんなお願いを神様は聞いてくれない。
そして、普通はイヤだイヤだと言いつつも、一生懸命試験を受けるのだが、ときどきそれ以上の「実力行使」に出る輩(やから)がいるんだよね、アメリカには….。
それは何か!
な、なんと「爆弾」だ!
もちろん、爆弾を作って学校を爆破するなんてことをするのではなく、「爆弾を設置した!」と連絡するだけの話しなのだが、拳銃が合法化されているアメリカでは爆弾でさえも「身近に」感じられるから恐い。
なんとも人騒がせな話だ。
あれはある冬の試験当日、先生が試験用紙を配布してすぐだった。生徒は全員「さて始めるぞ!」と集中しはじめた瞬間、教室のドアを開けて黒人の警備員が入ってきた。そして、先生の耳元に何かを伝えたと思ったら、「全員、すみやかに校舎から出るように。学校に爆発物を仕掛けたという情報が入りました。」と、面白くなさそうな顔で先生はアナウンスした。
きっとデマに違いないとは思ったが、万一ということもあるので、とにかく全員が校舎から出てチェックが完了するまでの約10分間、寒い中待っていた。一通り爆弾が仕掛けられそうな場所を警備員のおじさんたちが点検をし、「異常無し」と放送が入ってからまた試験開始となったのだが、人騒がせったらありゃしない。結局試験は続行されるのだから、そんな中途半端なことはやめりゃいいのに、浅はかな連中がいるものだよね。
最近日本でも、物騒な話しが多いけど、さすがに爆弾を学校に仕掛けたという電話までする「愚か者」はまだいないみたいだ。アメリカは、銃社会だけあってどうしてもそういった爆発物への不安感がある分、そういう脅迫電話って不気味だよね。
幸い、私はこの手の爆弾騒ぎを一度しか経験したことがないが、なんともちょっと物騒な国ではあるよね。ただ、警備のおじさんたちも、もっとまじめにチェックをしてほしかった。だって、もしかしたら本当に爆弾が仕掛けれられいるかもしれないのだからね。
様子を見ていると、おじさんたちは警棒で適当にごみ箱や、天井を突っつくだけで検査終了だからね。こんなもんでいいんかいな?と思ってしまった。マ~、こんなアホらしい電話に嫌気がさしているのかもしれないけど….。良い子の諸君!絶対にこんな「爆弾を仕掛けた」なんて電話を学校に掛けないように!(^^)
[2000年4月6日発行]