コラム

11.初めの一歩の仕方《2022》

ご相談で一番多いのが、「何から準備したら良いのでしょう?」というものです。

これが、結婚情報誌ゼクシーを片手に、新婚生活を始める、ワクワク、ウキウキした気持ちならよいのですが、乗り気のしないお見合いで、親が勧めるから仕方なく…といった顔をしている。

私は、子供の頃親戚に預けられた時期がありました。仕方なく小学二年生の子供を預かることになった叔父、叔母、祖父、祖母、そしてほぼ同年代のいとこたちの微妙な空気感は、私に鎧を纏わせました。祖母からは「お前は口が達者なんだから、弁士にでもなれ!」と怒鳴られたことを今でも忘れません。

子供でも「空気」は感じるのです。ましてや頭脳明晰な留学生が何を感じ取るか…。

日本人の新卒は、大切に孵卵器で育てるような気持ちで迎えるのに、日本語でのコミュニケーションのハンディがあるというだけで、初めから嫌がっているように感じます。

初めの一歩は、そのことを反省することから始めなくてはなりません。

まともな道具もなく、極寒の北海道を苦労して開拓した人たちを支えたのは、希望だったと思います。あなたの会社は、どんな希望を持っていますか?そこにはどんな人財が必要になるのかイメージして下さい。もしそこに人種や言葉に関係なく一緒に働く仲間がイメージ出来たら、いずれ苦労は報われるのだと思います。