コラム

23.会話しようとしない《2022》

私が留学をしていたとき、英語を上達したいと思い勇気を出してアメリカ人の中に入ってお昼を食べようとしたことがありました。するとアメリカ人の同級生から「なんで日本人たちと一緒に食べないの?」と質問を受けました。
つまり、人種のるつぼと言われるアメリカでさえ、悪気はなくても「溝」が存在しているということです。彼らにしても、何を話しているのか分からない日本人との会話は面倒でしょうし、何を話して良いか戸惑うからです

学生の場合にはそれでもかまわないのかもしれませんが、会社のように協力をしあって成果を求める組織では、改善をした方が良いものです。
ダイバーシティによる成果は、化学変化のようなもので、触媒があることでそのレベルは高まります。コミュニケーションを促すためのちょっとした仕組みです。

これは強制的に何かをさせるというより、共に協力しあって解決する的なものであることが大切です。不思議なもので、一度でも成功体験があると、それ以降はスムーズに進むものです。

そこでよくやるのが、日本人の担当者を決めて、外国人に一方的に手取り足取りアドバイスや、指導を行うというものですが、これは「お勧めしません」。その理由は、一方的だからです。これはコミュニケーションではありません。コミュニケーションをしなくてはならない環境を作って、日本人も外国人も、苦労をしながら共にベクトルを合わせて行くプロセスが重要なのです。

お互いを認め合い、お互いの力を信じることが出来るようになれば、言葉の障壁はあまり気にならなくなり、どちらからともなく、話しかけ、相談をする関係が生まれてきます。

さあ、脳みそから汗をかいて下さい。
うちの会社では、どんなことをしたらよいか?日本人だけでなく、外国人を含めて一緒に考えてみましょう。
それが一番シンプルなスタートです。