コラム

29.Give up! No more!!《2021年》

日本的なビジネスモデルは、かつて世界に冠たるMade in Japanの称号を得ることができました。日本製品は、壊れない、故障しない、安心という評価です。その道のりは、お客様の声を真摯に聞き、改善を繰り返すというもので、その積み重ねによって、徐々に信用を得ることができました。

また、契約書や図面、設計書に記載しきれない内容を、お客様と一緒に解決するという姿勢がそこにはあります。

ところが外国人にとっては、そのような「不文律的な対応」は責任範囲外です。

多くの外国人にとって、仕事は、自分の責任範囲において「請け負う」という発想をし、日本人のような、組織として責任を負うという意識とは大きく異なります。

そのため外国人の場合、本人が自分の処理能力のキャパを超える事態に遭遇すると、「請け負えない」ということを、ごく当然のように言ってきます。黄色の信号ではなく、突然「赤信号」が示されるような感じです。

また日本企業は、外国の企業に比べて、要求仕様が漠としている状態で発注することも多く、仕様変更は当然受けてくれるものという意識になっているため、それを「できない」と答えてくるなど、想像さえしていないように見受けられます。

国際標準などというものは存在しません。正解などありません。

しかし、この問題の解決方法があります。

それは情報をいち早く共有し、課題が大きくなる前に、対処をする企業文化と組織づくりです。

皆さんの会社では、それが出来ていますか?