コラム

30.意見がない?信じられない!《2021年》

日本の大学で、日本人のクラスメートの中で学び、優秀な成績を獲得してきた外国人留学生たちの多くは、勇者です。前向きに人生を生き、自分の力で道を切り開く意志と力を持っています。

そんな彼らが、日本企業にやってきます。日本人と共に働き始めます。

日本人は、日本語では外国人に勝てます。母国語の勝利です。

でも会議となると、母国語の優位性があっても、外国人に負けることがあります。というよりも、「不戦勝」で外国人の勝ちです。

会議で意見を言う人が限られている日本では、意見を言わなくても、大勢に迎合することで「事なき」を得ることができます。つまり、黙っていても、皆が手を上げる方に一緒に手を上げればよいことになります。それを繰り返しても、人事評価に一切問題ありません。むしろ「協調性あり」的な評価をするのが日本人です。

と、こ、ろ、が!

勇者の外国人たちは日本人の中で、埋もれることを良しとしません。ときとして、的外れなこともありますが、しっかり自分の意見を「伝えようと」します。そんな彼らからすると、無言のハーモニーを楽しむ私たち日本人は、身体の天辺に乗っているのがまるで漬物石のように見えてしまいます。バランスを取るためだけにあるのか、その頭は?と口には出しませんが、不快、不愉快極まりない気持ちになるものです。

私の考えに対して、なぜ何も言わないのですか?

アナタは何を考えているのですか?私を無視するのですか?意見がないなんて信じられません。それで良いと思っているのですか?と、詰め寄ってくることさえあります。

目と目が合うだけでお互いに愛を感じ合える日本人と、会うたびに「愛してる」と言わないとそれを理由に離婚をされる外国人とは、全く違う感性を持っていることくらい、皆さんも知っているはずです。

何をすべきか、皆さんは、もう既に分かっているはずです。口に出す勇気を持ちましょう。母国語なんですから…。