お知らせ

ナンパを極める

“会場の端に日本人だけが集まって懇談している”

これは、海外で開催さえるカンファレンスや会食の場でよくみられる光景で

す。日本人で集まって悪い訳ではありませんが、「日本人だけ」で会話して

いても、もったいない。なぜなら、カンファレンスの方針になんの影響も与

えることが出来ないからです。(わたしは民間のカンファレンスしか知りま

せんが、政府間のカンファレンスはどうなんでしょう?ご存じの方、教えて

ください。)

カンファレンスとは、決定事項の発表の場ではありません。皆で集まり、

様々な角度の考え、意見を集約して決定していく場です。つまり、どんなに

画期的な素晴らしいアイディアであったとしても、賛成者、賛同者を得れな

い限りそれは採決されません。つまり、採決に影響を与えるためには、より

多くの人と繋がること、そして信頼関係を構築することが必要だということ

です。

そんな場で、”会場の端に日本人だけが集まって懇談している”ことに、たぶ

んその場にいる日本人も「よくはない」と感じているはずですが、なぜかそ

の光景を良くみます。

他の国の人たちと会話をするためには、もちろん英語力は必要です。フラン

ス人も、イタリア人も、ロシア人も、アフリカの国々の人も、中国人も、国

際会議では「英語」で相手の国の人と会話をするのが、今の国際社会の常識

なのは、周知の事実です。

受験英語で優秀な成績を収め、英文科を卒業しても、入社するときには「英

語はできません」と平然と話す日本人の多いこと…。反省が必要です。でも、

それはできないのではなく、できるように練習していないだけのことです。

そうです、練習さえすればできるようになります。

ただ、英語だけ話せても、日本人だけで集まるという悪習を変えることはで

きません。さて、それではさらにどんな練習をしたら良いのでしょう?

それは「ナンパ」です。

横浜駅の近くにある繁華街に、通称「ナンパ橋」と呼ばれるところがありま

す。そこでは、女性に声を掛ける男の子たちが、ウヨウヨいます。その様子

を見ると、タイプの女の子と見たら片っ端から声を掛けています。ほとんど

無視されていますが、たまに返事をする子もいて「ナンパ」がうまくいって

いるように見えます。

たぶん成功率は1%もないのではないかと思いますが、根気よく、そして愛

想よく、声を掛ける涙ぐましい努力。それを見習う必要があると考えます。

「ナンパ橋」は普通の人が通る橋で、ナンパされたいと思う人はほとんどい

ません。ですがカンファレンスに参加する人たちは、基本コミュニケーショ

ンを取りたいと思っているのですから、「ナンパ橋」でナンパするよりも遥

かに簡単なはずです。

ただ声を掛けても、その後の会話が続かなければ、振り向いてくれてもナン

パは成功しません。相手の気を引く会話が重要です。

カンファレンスの場で初対面の人と仲良くなるためのアドバイスを一つ。ま

ず、他の人がどいう切り口で初対面の人と会話をするかを観察して「まね

る」こと、そして相手を褒める言葉と、十八番(おはこ)のウィットに富んだ

話題を2,3持つこと、そして相手にされなくてもくじけない「ナンパ根性」

を持つことです。

戦略や戦術より、失敗の連続から得られる「知恵」は、道を照らしてくれま

す。

是非、カンファレンスで「ナンパ」しましょう。(笑)

異文化コミュニケーション研究所(R)
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