根本的な欲求
人は誰しも「身の安全」、「承認要求(他社から認められたい)」、「自由要求(自分の人生をコントロール)」を持っています。
このどれかが満たされないと、なりふり構わず、暴力的になったり、攻撃をしたり、嘘をついたり、逃亡したりといった、反理性的な行動を起こすものです。
それが、人と人との問題の根本にあるものです。
そのため問題を解決するためには、どの欲求が原因になっているのかを見定め、それを「満足させる」、または少なくとも「共感してあげる」ことが必要です。
ただ難しいのは、本人もその欲求を理解していないことがあることです。
そのため、徹底的に「聞き役」に徹すること。そして、丁寧に丁寧に絹の羽衣を優しく一枚ずつめくるように、その根本にある「欲求」を一緒に明らかにしていく作業が一番初めに必要です。
そして、その「欲求」が明らかになったら、現実的な解決策を「一緒」になって探ることです。そこまでくれば、徐々に相手も理性を取り戻して来ます。
特に、文化の背景が違う外国人とのコミュニケーションには、このことを常に意識しておくことが大切です。初めから「誤解」して相手のことを判断してしまうことは、とても危険です。
築き上げることができる信頼関係を、壊すことはありません。