異文化を考える
異文化とは何かを考えてみると、二つ以上の異なった価値観を持った集団が
イメージできます。
たとえば二つの文化があります。
「突き刺して食材を口に運ぶフォーク文化」と「2本の棒で食材を掴んで口
に運ぶお箸文化」。
フォークを使う人たちからすると、お箸は「棒を使って食事をする驚くべき
文化」に見えますし、お箸を使う人たちからすると、フォークは「繊細な食
材を突き刺して食べる驚くべき文化」に見えます。
過激な表現をすると、お互いに相手の文化は『野蛮』に見えています。
私たちは、それを心の底に隠しているから、ちょっと問題が起こると、この
気持ちが表に現れてくるのでしょう。
さて一方で、異文化の「異」の字をよくご覧ください。
「田」を下から「共」が支えています。そこから想像するに、田んぼを皆で
共に耕す、管理する、育む、維持するということになるでしょう。
どうでしょう「異なる」という言葉の意味と全く違ったイメージが生まれて
きませんか?
豊かに生活するためには、田んぼを皆で共に耕す、管理する、育む、維持す
ることが必要です。
相手が『野蛮』に見えるときには、実はあなた自身が『野蛮』なのかもしれ
ません。「田」は一人で耕すことは大変です。「共」に働く相手であること
を忘れないでください。
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用