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網(法)の目を細かくする愚

契約書や法律は重要です。同様にマニュアルや仕様書も重要です。

これがあるから安心して生きていけるし、仕事もスムーズにできます。

しかし、これってすべてがカバーできているものではありません。

そんなことは、誰でも知っていることですが、問題が起こる時にはその表現の解釈をめぐって喧々諤々とします。

なぜ、契約書や法律があるのか?

それはトラブルを避けるためです。であれば、その文書の表現がどうであれ、争いを避けることが基本中の基本の考え方になるべきです。

ところが、私たちは日々それぞれの解釈に基づいて「争い」を行っています。トラブルを避けるために存在するのが契約書や法律なのに、それを元にトラブルを起こしていては、正に本末転倒そのものです。

また陥りがちなことですが、どんどん細部にまで規定を作ろうとしてしまうことです。網の目を細かくするとよさそうですが、実は逆で、際限なく問題が生まれます。なぜなら、「Aが必要」と言った途端、「A以外の存在」が明らかになってくるためです。

人は賢いはずです。契約書や法律を誤解のないように手直しすることは必要ですが、厳密に、細部にわたり決めていくことや、表現の解釈や記載がないからと言って「争う」ことが愚かであることを冷静に受け止め、対処することが大切です。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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