コラム

19.来月退職します。《2021年》

19.来月退職します。

旅は道連れ世は情け

一緒に仕事をしていた仲間が辞めるというのは、友達をなくすようなもので、悲しい気持ちになりますよね。

会社的には、その仕事を誰かに引き継がせなくてはならず、大変な労力を要します。そのため、必死なって引き留めますが、一度「辞める」と口にすると、居づらくなるのが日本の組織です。

いずれにせよ、辞められたとしても困らない組織(体制)にしていくことがとてが大切です。そして、引き継ぎの手順を準備しておく必要があります。ただ、極端な場合、体調が理由で退職を余儀なくされることだったあるため、手順や準備などで対処できないこともあり得ます。

そのような場合、やはりJobDescriptionのような仕組みはとても価値があると考えるべきでしょう。職務内容や、責任範囲を明確にしておくことで、引き継ぎが容易になる上、仕事におけるダメージを最小限に留めることができます。

とはいっても、明文化したものですべて対処ができるはずもないため、やはりより重要となるのが、日ごろのコミュニケーションです。

また、辞めて欲しくないという気持ちは、相手に伝わるものです。そのため、退職の相談をしたいと思っていても「言いづらい」という気持ちにさせてしまい、結局ギリギリになって話してくるということになりがちです。

それを避けるには、会社主体の人生ではなく、本人主体の人生の中に、仲間と一緒に仕事をする「会社」があるという姿勢を常に持つことです。

また、多くの日本企業の悪いところですが、辞めた人間は「仲間ではない」という態度は厳に慎むべきです。辞めても仲間であるという意識を持った方が、ネットワークが広がります。場合によっては、取引先になることや助けてくれるかもしれないからです。

「旅は道連れ世は情け」。人生という旅の中で、一緒に歩んだ仲間を大切にすることで、困った、困ったという問題を減らすことができます。