道
日本人は、所作(しょさ)を大切にする民族です。
美しい所作を追求することで、人としての「極み」に導かれると考えている
と言えるでしょう。そのため、今でも、親は子供に単なるスポーツや学習塾
とは異なった所作を学ばせる「〇道」に通わせ、鍛錬を通じて人間性を高め
たいと思っているのだと思います。
茶道、書道、華道、柔道、香道、剣道、武道、居合道
Wikipediaによると「道」とは、
>>中国哲学上の用語の一つ。人や物が通るべきところであり、
>>宇宙自然の普遍的法則や根元的実在、道徳的な規範、美や
>>真実の根元などを広く意味する言葉である。
>>老子によれば、道とは名付けることのできないものであり
>>(仮に道と名付けているに過ぎない)、礼や義などを超越
>>した真理とされる。天地一切を包含する宇宙自然、万物の
>>終始に関わる道を天道(一貫道ともいう)といい、人間世
>>界に関わる道を人道という。
とあります。
不思議なもので、茶道で行う所作には「なぜ?」ということがたくさんあり
ます。それを質問すると「そのようなものです」という返事が返ってきます。
「道」には、論理や、理屈だけではない世界があり、それに無心で従い続け
ることで、不思議とそれに慣れ、不思議と心が落ち着き、不思議と美しくな
っていく…。
元々は中国が発祥の智慧ですが、日本でそれが成熟したように感じます。
私たち日本人は、その価値に気づいていませんが、外国人の多くが、その文
化の深さに感動し、その心の豊かさに心を動かされるようです。
異文化コミュニケーションの基本は、己の文化に自信を持ち、それを自信を
持って表現することからスタートしなければなりません。私たち日本人はど
うしても、己の土俵の上で戦わず、相手の土俵の上で戦う癖があるため、ど
うしても劣勢になってしまいがちです。
相手に合わせるのではなく、今まで歩んできた「道」を見つめ直すこと、対
等の関係を持つことができます。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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