お知らせ

満足感を得られない掃除

コロナ禍で、家の中がきれいになったと話す人が私の周りにはたくさんいま

す。外出の自粛で、やることがないこともあって、断捨離や掃除に勤しんだ

ということだと思います。新聞でも、粗大ごみが増えたと書かれていました。

不思議なもので、気に掛からないときには全く気に掛からないのに、気に掛

かり始めると、あそこも汚れている、ここも汚れていると際限がありません。

私も毎朝6時に起きて、庭の手入れや、玄関の掃き掃除、車の水拭きをする

ようになり、以前に比べれば遥かにきれいになっているはずなのですが、今

日も草むしりをしましたが、まだ全部が終わらず、気に掛かることろばかり

です。

子供の教育の場合に気を付けなくてはいけないのは、「なんでできないの?」

という言葉を使うことです。本人は、やりたくてもできないだけなのに、

『やる気がないの?』『あんたはダメね!』と言われれば、悔しいし、気分

が悪いし、最悪の場合、精神的に追い込んでしまいます。

また、『〇〇ちゃんは、できるのに!』『お兄ちゃんを見習いなさい!』と
他と比較してしまうことも良くない。自尊心を傷つけるだけです。

親は自分の子供が憎い訳ではないので、単に《教育的な指導》のつもりなの

ですが、この状態ってまるで、先ほどの『満足感を得られない掃除』と同じ

です。

アジア系の外国人の場合、表向き自己主張が少なく、従順に言うことを聞き

まます。そのため日本人の上司は、仕事を教える際、どんどん過激になって

いく傾向があり、日本語がうまく伝わらないと、さらに言葉遣いも「ぞんざ

い」になってしまいがちです。《教育的な指導》は事実なのですが、『満足

感を得られない掃除』の精神状態になっていることに注意が必要です。

先ほど書きましたが、自己主張が少なく、従順に言うことを聞くのは単に
『表向き』なものです。当然ですが、誰もが自尊心を持っています。上司の

皆さんはくれぐれも気を付けて下さい。

なんでもできるが、大してできない。

そんな「ジェネラリスト」的な日本人と比較しないことです。特に高度外国

人財を採用するときには「スペシャリスト」として活用すべきです。「スペ

シャリスト」は、特定の分野に優れているのですから、ある意味他のことに

は目をつむるくらいの寛容な気持ちを持つようにしましょう。


異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用