コラム

第57話 1ドル札の意味

アメリカの第43代(?)大統領、決まりませんね~。
不思議な現象ですよね。世界一の国家の「統領」がギリギリのところで決まらないのですからね。IT革命なんて言っていても選挙方法が原始的過ぎると感じるのは私だけでしょうかね~?

さて、アメリカの最小単位の札はご存知の様に1ドル紙幣。
次には2ドル札があるのですが、非常に数が少なく、ほとんど出まわっていません。

先日テレビを見ていたら、鳴り物入りでこの間のサミットに合わせて作った「二千円札」がほどんど出回っていないという現象からすると、もしかしたらアメリカの2ドル札と同様に消え行く運命にあるのかもしれませんね。

テレビのインタビューに大蔵省の官僚が、二千円札のメリットを唾を飛ばしながら解説していましたが、その説明がお笑い!
「二千円のものを買うときに、今までは2枚の千円札が必要だったが、二千円札なら一枚ですむ。…..。」と必死で訴えかけていました。コリャ優秀な官僚もこんなもんか?!と笑いたくなってしまいました。^^;;

ちなみに、2ドル紙幣を財布に入れておくとお金が増えるという「噂」がアメリカにはあります。

今から十数年前にアルバイトをしていたときにチップで貰った2ドル札、実は私の財布の中にズ~と入っておりまして期待を込めてその噂を実証したかったのですが、マ~残念ながら単なる「噂」だったようです。ちょっと寂しいですが….。(;_;)

でも、これもまた不思議なもので、20ドル札は当たり前の様に出まわっているのですから、世の中不思議なものです。

さてさて、本題に入りましょう。

でも、何で1ドル紙幣なんて未だに存在しているのでしょう?
だって、1ドルは約110円程度の価値。つまり、日本ではざっくりと言って100円玉の価値しかないのです。それを、なんで紙幣にしておくのでしょう?

だって、この日本でさえ100円紙幣なんて、もう30年以上も前に作るのを止めているのですからね。不思議だと思いません?

正確な理由の程は分かりませんが、多分政府にしても国民にしてもコインを嫌がっているのだと思います。(一応、たしか1ドルコインなるものも存在はしていると聞いたことはありますから)

さて、何故嫌がっているのだと思います?(^_^)

私は、たぶん「チップ」という制度のためだと思うのです。

以前アルバイトをしていたときに、日当はたったの$5。それにチップが平均$25ドルだった(15年程前の相場)。と書いたことがあると思いますが、いろいろなサービスに対して習慣として渡すチップ、やっぱり貰った方としてはコインよりも「札」の方が嬉しいものです。

変なもので、25セントのコインを4枚貰うよりも、1ドル紙幣を一枚貰った方が気持ちが良いものなのです。

それに、チップを渡す方もいちいちコインで渡すよりも、一枚だけ渡すことで面倒が省けます。

しかし、もしも1ドル紙幣が無くなったらどうなるでしょう?
今までの習慣でお札を一枚渡すとなると、出費が突然かさんでしまいます。

だから、1ドル札を未だに使用しているのではないでしょうか?

みなさん、どう思われます?

いずれにせよ、当時は一ドル260円。しかし、今は110円程度。

以前、流浪の民、ユダヤ人は自分たちの財産を、移動する際にかさ張らないダイヤモンドにして持ち歩いたと聞いたことがあります。たしかに、金では重すぎます。それに、お札では、その国の政府が無くなってしまえば全く価値がなくなってしまいます。

なかなか、考えたものです。

さらに、ダイヤモンドの供給量を一定に保つことで、価値が下がらないようにコントロールをしているとのことです。しかし、最近はあの世界経済を牛耳っていると言われているユダヤ人でさえ
も、そのコントロールが効かなくなっていると言われます。

そう考えると、人は自分の財産を減らさないように必死に守りますが、ダイヤモンドや紙幣でさえ価値が流動的であるのですからそれに固執してはいけないのかもしれません。

要は、お金を作り出すだけの「知恵」と「生命力」さえあれば良いのではないでしょうか?もちろん、その根底になければならないものは「人に喜んでもらえること」ですけどね。

さあ、頑張りましょう!
それじゃ!

[2000年11月9日発行]