第73話 中古のテキスト
皆さん、こんにちは!
私は正直、ときどき、子供の幸せの半分は親が握っていると思うことがある。(f^^;)
小学生の頃、子供心に友達が楽しそうに遊んでいるオモチャがうらやましく感じたことを思い出す。たしか、あれは小学校の3年生の頃だった、友達の間で『少年探偵団ごっこ』(スパイごっこ?)が流行っていた。
そのきっかけは、『水に溶ける手帳』だった。
それは、水溶性の紙でできた手帳で、メモを水に入れると溶けて、いかにもスパイが使う手帳っぽかった。
仲の良い友達はみな、私を除いて全員が持っていた。『少年探偵団』のメンバーになるためには、その手帳がなければ入れない決まりになっていたのだ。
それは300円。
私は、欲しくて欲しくて仕方なかったが、当時生活が豊かでなかった母親の財布からその300円をもらうことができず、友達に言い訳をしながら、『特殊メンバー(^^;)』として活躍させてもらったことを思い出す…..。
お金。収入を自分で得るようになるまでは、やはり親の財力の影響力は大きい。
しかし、その財力が本当に愛する子供のために役に立つとは限らないのも事実だ。特に、留学中にありあまる金(小遣い)を持っていて、自制心をコントロールできていた連中はあまり見なかった。
私の持論だが、留学中は苦労した方が絶対に良い!
どうやって限られたお金で「豊か」に暮らすかに知恵を巡らすことが、その後の人生にとってとても意味があると思うからだ。
是非、貧乏をエンジョイして欲しい!(^^)
日本でもそうだが、アメリカでもテキストを売っている学生会館の本屋では、中古のテキストが置いてある。
あんまり汚いのは問題だが、ところどころにメモの書かれているようなテキストに出会ったら、新品のテキストを買うよりも、絶対に価値があるのでそのテキストの購入を薦めたい。
それは、もちろん価格が安いということもあるが、一種の「あんちょこ」の代わりになるからだ。
言葉自体の理解度が低い留学生にとっては、本当に役に立つ。
マ~、ただアメリカでは「お習字」という文化がないから、自分用に書いたメモだったりすると、まるで『暗号』かのように読めない場合があるので、テキストに書き込まれたメモを発見して喜んでも、読めるかどうかの確認を取ることは薦めるが..。(f^^;)
スーツケース2つだけで留学し、返ってくるときには、しっかり船を使った別便で、大学で使ったテキストとノートをどっさり送り返してほしい。
もちろん、ディグリーを手にして。
頑張ってくださいね!
[2001年11月1日発行]