「丁寧に教えているのに、なぜ伸びない?」
― 高度外国人財の教育で起きた失敗事例 ―
O社は、将来の海外展開を見据え、高度外国人財を採用しました。
専門性も高く、学習意欲もある。
上司も「しっかり育てよう」と意気込んでいました。
そこで行われたのは、徹底したOJT。
細かい手順の説明
判断前の事前確認
ミスを防ぐための先回り指示
一見、非常に丁寧な教育です。
しかし、半年後、上司はこう漏らしました。
「自分で考えて動かない」
「指示がないと止まってしまう」
一方、外国人社員はこう感じていました。
「自分の判断は求められていない」
「常に正解がある仕事をしている気がする」
問題は能力ではありませんでした。
“失敗させない教育”が、自律性を奪っていたのです。
O社では、日本人社員にも同様の指導を行っていました。
しかし、日本人社員は暗黙の了解や空気を読みながら徐々に自律していきます。
高度外国人財にとっては、その“行間”が存在しません。
与えられた指示は「守るべきルール」として強く認識されます。
結果として、
主体性を期待しているにもかかわらず、
主体性を出しにくい環境を作っていたのです。
O社は後に方針を転換しました。
最初に「あなたの意見を期待している」と明言
目的とゴールのみを共有
途中プロセスへの過干渉を控える
失敗を責めず、考え方を対話する
すると、外国人社員は徐々に自分の考えを発信し始め、
半年後には新しい提案を生み出すまでに成長しました。
教育とは、教え込むことではありません。
考えさせる余白をつくることなのです。
《今回のポイント》
過度なOJTは主体性を奪うことがある
「期待している役割」を明確に伝える
教育は管理ではなく、自律を促す設計
異文化コミュニケーション研究所(R)は、「国費外国人留学生の紹介」、「グローバル人財の採用・活用に関するコンサルティング」のスペシャリストです。
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