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「なぜ採用したのか?」を語れますか

― 目的なき高度外国人採用が生んだ静かな失敗 ―


「グローバル化のために」採用しました。

都内の中堅IT企業A社。
海外展開を見据え、初めて高度外国人財を採用しました。

国費留学生として日本の大学院を修了した、優秀なエンジニア。
日本語も堪能。技術力も申し分ない。

社長はこう言いました。

「これからはグローバルの時代だからね。」

しかし――
半年後、彼は退職しました。


何が問題だったのか?

彼に与えられた仕事は、既存プロジェクトの保守業務。
海外展開とは無関係。
新規事業にも関われない。

会議では発言を求められることもなく、
「まずは日本企業文化を学んでほしい」と言われ続けました。

彼は言いました。

「私は何のために採用されたのでしょうか?」

会社側に悪意はありませんでした。
ただ一つ、決定的に欠けていたものがあったのです。


それは「採用の目的」です。

・海外市場開拓のため?
・社内の多様性推進のため?
・新規事業創出のため?
・単なる“優秀だから”?

目的が曖昧なまま採用すると、
配属も評価も育成も、すべてが曖昧になります。

その結果、本人も、組織も、不幸になる。


採用は「手段」であって「目的」ではない

高度外国人財の採用はゴールではありません。
会社の未来を実現するための「経営戦略」です。

A社は彼の退職後、ようやく気づきました。

「私たちは“外国人を採用すること”が目的になっていた」

その後、A社は海外事業の具体的目標を明確にし、
必要な役割・権限・評価基準を定義しました。

2人目の外国人財は、今、海外クライアントとの橋渡し役として活躍しています。


《今回のポイント》

✔ 高度外国人財の採用前に「目的」を言語化する
✔ その目的に基づき、職務内容・権限・評価を設計する
✔ 採用は経営戦略の一部であると認識する

目的なき採用は、優秀な人財を失うリスクになる。
目的ある採用は、企業の未来を変える力になる。

あなたの会社は、
「なぜ採用するのか?」を語れますか?


異文化コミュニケーション研究所(R)は、「国費外国人留学生の紹介」、「グローバル人財の採用・活用に関するコンサルティング」のスペシャリストです。


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