コラム

16.帰国したら、起業したい…《2021年》

16.帰国したら、起業したい…初めに申し上げます。初めて高度外国人財を活用する企業の皆様、覚悟下さい。

図々しいと感じるかもしれませんが、『退職したら自分が代理店を行いたい。どうでしょう?』といった、とんでもない相談をしてくる外国人がいます。

「自分ほど、この事業(製品・サービス)について知っている人はいないし、取引先も良く知っているのだから、会社にとって価値があるでしょう? 独立して会社を作るので取引をして欲しいのです。私が抜けたら、会社も困るのではないですか?」と、従順な家臣の顔をしながら、突然主人に「私がいなくなったら、アナタも困るでしょう?」的な取引を持ち掛けるようなものです。

皆さんの会社ではこのような《提案》に対してどのように対処されますか?

このようなケースの場合、しっかり膝を突き合わせて、相手の話を聴くことです。カ~っとなって怒鳴ったりしないように注意してください。これが「裏切り」なのか、もしくは「なんらかの思い」があるものかを、しっかり聴き取ることが重要です。

特殊ケースのように感じるかもしれませんが、意外に海外(特に発展途上国や元共産圏)ではこのような《交渉》がよくあります。とんでもない提案ではありますが、生きるということに貪欲にならなくてはならない環境が、彼らをそのような発想にさせたのだと感じます。

つまり、発展途上国や元共産圏の国でビジネスを開始する場合、このようなリスクがあることを事前に意識して、対策を講じておくことはとても重要だということです。これは「人」の問題だけでなく、従業員と取引先との間で「裏のコミッション」がないか、厳しくチェックしておくことも重要ですし、役人への「袖の下」も含めて、【蛇の道は蛇】であることを前提にビジネスをすることが求められます。

さて、皆さん。どうします?(^^;)

お勧めは、採用する前に事前準備をすることです。でも、特に準備もせず普通に日本人と同じように採用してしまった場合、初めての育児と同じように、新米パパ、新米ママの気持ちになって下さい。「なんで夜泣きをするの?」「なんで急に熱を出すの?」「なんで言葉が遅いの?」と悩みながら、経験を重ねながら、親自身も成長する気持ちでいくしかありません。

ま~、安心してください。経験者はいます。解決策も、いろいろとあります。

困ったら、異文化コミュニケーション研究所を思い出して下さい。(笑)