コラム

18.誰を選べばいいのか…《2022》

コミュニケーションにとって、必要不可欠だと思いがちなのが言語です。もちろん、言葉が通じることはとても重要な要素ですが、日本人同士でさえ、うまくいかないことがあるのですから、言葉が通じたからといってコミュニケーションがスムーズに行えるとも限りません。

ところが、外国人を採用する際に、一番のネックだと思うのが「日本語」です。そこを日本の企業は勘違いしがちです。そのため、日本語ができるという、ただそれだけですんなりと採用を決めてしまうという、やってはいけない採用をする企業が多いのです。だって、日本人を採用するときに、「日本語が話せるから」という理由で絶対に採用はしないのですから、まずはそこから意識を変える必要が日本企業にはあります。

明晰な頭脳と、やる気、そして一定の期間があれば、充分にコミュニケーションを取るレベルの日本語は出来るようになります。当社の経験ですが、ほとんどまともにコミュニケーションが取れなかった外国人スタッフが、半年後にはとてもチャーミングな日本語を話せるようになり、いつも間にかお客様の中にファンまでできたということさえあります。

社内のコミュニケーションも注意が必要です。会話ができるからといって安心しすぎないことが重要です。私たちが外国人の中で、ニコニコ笑ってうなずいているのと同じです。その場を取り繕っているだけという可能性があるからです。ですから、理解度を上げるための「補完する仕組み」を準備しておく必要があります。そう考えると、日本語を学ぶ気持ちがなければ別ですが、そうでなければ入社時の日本語レベルはそんなに重要な要素ではないことに気が付きます。結局、外国人を活用するためには、一定のレベルで英語化が求められるからです。

あとは、何をしてもらいたいのかが、何よりも重要です。総合職という、入社してから何をさせるかを決めます。という漠然としたものではなく、「〇〇をしてもらうために君を採用する。」という明確なミッションに基づいて採用することです。もちろん、入社した後、数年たって次のミッションを与えるというので良いので、まずは当面の目的と目標を会社は準備する必要があります。

他にもいろいろとありますが、何が大切なのか、段々お分かりになって来たのではないでしょうか?是非良い人財を採用してください。