コラム

26.勝手に在宅勤務?!《2021年》

日本人と比べて、高度外国人財の人たちは、協調性やチームワークといった視点よりも、アウトプット(成果物)を重視する傾向があります。元々、人物評価は一人、一人に行うものだからです。会社の期待通り以上のアウトプットが出せなければ、自分の存在意義を会社に認めてもらえないと外国人は考えます。

人事査定が悪くなると思うと、減給やクビになる前に、自分で居場所(転職先)を探し始めるのが、多くの外国人の考えです。ある意味、日本企業のように従業員は皆「家族」といった感覚とは全く違い、会社も本人も非常にクールな関係にあります。

高評価を受けるため、日本企業で働く高度外国人財はアウトプットにすべてを掛けるのですから、その仕事場がどこであれ、本人にとって最適な場所で行うのが至極当然で、それが職場にないようであれば、自宅であっても全く違和感はありません。ましてや、コロナ禍で在宅勤務に慣れてしまったことで、より集中でき、結果的に高評価を得ることができたとするのなら、元のように通勤時間を掛けて会社に出向く必要性に疑問に思っても当然です。

とは言っても、勝手に在宅勤務をするような部下は、職場の上司にとっては「扱いづらい部下」です。また、他の日本人従業員たちの目もあり苦慮することになります。

いっそみんなで、何が会社にとってベストな就労環境なのか、話し合う機会を作ったらどうでしょう?そして、いろいろと試して、それぞれの会社でベストな方法を模索していけば良いのです。これは争うことではないので…。