コラム

27.日本人が不甲斐ない《2022》

今でも、私は日本人は勤勉な民族だと思っています。しかし、働くことに対する日本人の意識は、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれた頃とかなり異なってきている気がします。

​今の若い人たちの多くが、自分たちの未来は、親の時代よりも良くないと考えていると言われています。

未来 と 将来

​未来は、単なる現在・過去と対立する概念です。一方、将来は、主観的な使われ方がされることが多く、未来に対するプラスのイメージが含まれます。

確かに、将来の「将」という字は、『将軍』という言葉に使われるように、軍隊をひきい指揮する人を意味しています。

​「将に将たる器(うつわ)」(大将を部下としてその大将となるほどの、すぐれた人物)

未来は築かれるものかもしれませんが、将来は自分の力で獲得するもの
ついこの間まで、一ドルが110円程度だったものが、現在は140円に迫っています。私は、160円にはなるだろうと読んでいますが、ある方に言わせると200円にはなるだろうと言っていました。私が留学をしていた1980年代前半は、一ドルが260円だったことを思い出すと、そんな時代がやってくる可能性も本当にあります。
そうなったら、エネルギーも資材も海外から調達するしかないこの国がどのような状態になるのか、簡単に想像がつきます。
日本人が外国人と比べて「不甲斐ない」のは、努力をしなくても、なんとか生活ができる、そこそこ豊かな生活ができている。という安堵感がどこかにあるからなのかもしれません。そして外国人が一生懸命頑張るというのは、そんな安堵感が祖国にはないからでしょう。
どんどん時代は変わっていきます。
現実に気が付き、目が覚めれば、私たちの中に眠っているDNAのスイッチが入るのだと、期待します。