コラム

7.団体交渉の準備?!《2022》

経営者と労働者の関係は微妙です。

春闘のような団体交渉の際には、経営者は「搾取する人」という位置づけで、労働者から突き上げられますが、一方で従業員を守るのも経営者なのですから、そんなに単純に物事を考えてはいけません。

同じ≪たたかう≫でも、春闘では「闘う」という字を使います。勝ち負けや優劣を競う「戦う」と違い、「闘う」は困難や障害などに打ち勝つという意味になることを忘れてはいけません。

外国人労働者も、これからさまざまな権利を主張し、日本人には思いもつかないような要求をしてくる時代が必ずやってきます。でも、それを怖がってはなりません。外国人にとっての困難や障害を知らずして、多様性の中、経営などできないからです。

対立の関係は、双方に相手が悪という位置づけです。大切なことは、そうならないよう、「相手の善」を認め合う関係を築き上げる努力を怠らないことです。

必ずぶつかります。
それは当然のことです。ただ会社は、経営者だけでも、従業員だけでも成り立たないのですから、共に手を取り合って繁栄する構図を作り上げる準備を、外国人従業員が少ないうちにしておくことが肝要です。

初めから、外国人従業員の人たちのための組合の準備をしてあげるくらいの度量が欲しいものです。