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官僚主義を撃退する

どこの会社も言うことで、全く出来ていないのが「官僚主義の排除」です。

会社は成長していく過程で、組織が肥大化していきます。それぞれの部門は、その部門の「存在意義を正当化する論理」を持つようになり、複雑な利害関係が相互に起こってくる。そのため、会社本来の目的が忘れ去られ、

部門毎にベクトルが絡み合う。それが官僚主義がはびこる根本原因だと私は考えます。

まるで短い糸が絡み合って、縄ができているような状況です。放置しておくと、縄はどんどん太くなり、硬直化していく。

これを防ぐにはどうしたらよいのでしょう?

解決方法は、唯一、太陽を作ることです。

それぞれの部門は、その部門としての目的や意義があるにしても、さらにその上位に、組織としての目的「太陽」を掲げておけば、狭義では対立しても大義を基準にすることができます。

そして重要なことは、一人、一人に「責任感」を持たせることです。従業員が皆、何事も「自分事」として考え、ある程度の「決定権」や「権限」を持つことで、自律的にバランスを取りながら進むことが可能になります。

そして必要とあれば、自分で「変態」する、組織の枠組みを超えて自由に動けることを認めることが重要です。

それぞれの人に責任が発生するのですから、皆が真剣にならざるを得ません。そして、それを許可した役員たちも、このことよって発生する問題に対して自分でも責任を負わなくてはならないため、気が抜けません。

つまり、良い意味での「緊張感」が生まれ、相手のやることに対しても気に掛ける関係が築かれていきます。

経営者の皆さん、貴社が官僚的になったと感じるのであれば、明確な指針「太陽」を示した上で、「決定権」や「権限」を委譲することを行ってください。

とっても怖いことかもしれませんが、樹木が一本、一本の枝の成長をコントロールしていないのと同じで、太陽の方向さえ示しておけば、素晴らしい大樹になるに違いありません。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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