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幸福

「自分は不幸だ」と思う人は、どんな人なのでしょう?

生まれてから一度もジャングルから出たことがない人が一人で生活していたら、その人は文明社会を知りません。お金の価値も知りません。誰かの成を妬むこともありません。そうすると、何が不幸かはわからないはずです。

つまり、比較するものがないと、不幸と感じることはないことになります。

これって、ラッキー!だと思いますか?いいえ違います。なぜなら、何も比較するものがなければ、何が幸せであるかもわからないはずだからです。

極論を言えば、「不幸せ」を知らなければ、「幸せ」になることができない。

「幸せ」になるためには、「不幸せ」も背負うことになる訳ですよね。

そう考えると、中途半端に「幸せ」を追いかけるのではなく、「あるがまま」を受け入れることが、結果的に「満足感」を味わえるような気がします。

でも、さっきのジャングルの話に戻りますが、お腹いっぱいに食べれる「満足感」があることの対局に、食べ物がない「空腹感」もあるので、結局のところ、「常に幸せな人生」という世界なんてどこにもないのでしょう。

一方、神を感じることで、幸せになることがあります。

私も、観音様の仏像を眺めているだけで幸せな気持ちになります。

また、雄大な森を眺めて深呼吸をすると、とても満たされた、幸せな気持ちになったりします。

これらの感情には、比較するものが存在していません。

私たちは、毎日、誰かと比べる世界で生きています。それがために、辛い想いをすることがあるのですが、そんな疲れる世界とは別の、「比較するものがない世界」を持つことで、本当の意味の幸福の感情が生まれてくるような気がします。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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