日本人のコミュニケーション力
これはとても残念な事実ですが、国際社会で日本人を中心としたコミュニケ
ーションの輪は存在しません。ほぼゼロです。
国際柔道連盟でさえ、本拠地はスイス。名誉会長はプーチンさんで会長はオ
ーストリア人です。日本発祥のスポーツですから、日本が主導権を持ってい
ろいろなことを決めていくだけの力を持っても悪くないのにも関わらず、日
本は「中心の輪」にいません。
この国が二流なら別ですが、この国は長い歴史に裏付けられた素晴らしい文
化を持ち、勤勉な民族の国ですから、実は周りの国々からは高く評価されて
いるのです。でも決め事の場で、私たちが主張して、多くの国の代表者の心
を揺さぶり、導くようなことができる日本人は、ほぼゼロです。
最大の問題は、コミュニケーションツールである英語が幼稚園以下だからで
す。徹底的に英語力を付けることが、この国の緊急の課題です。そして、コ
ミュニケーション力を磨くことです。
コミュニケーション力とは、べらべら意味もないようなことを話すことだと
勘違いしている人が多いですが、実は、最も重要なことは「相手に対して興
味を持つこと」です。
つまり、コミュニケーション力を持っていない、私たち日本人は相手に興味
さえ持っていないのです。
興味さえあれば、相手に近づこうとします。
興味さえあれば、相手に伝えたいことが出てきます。
興味さえあれば、相手から教えて欲しいと思うことが出てきます。
相手に興味を持てないのに、相手にこちらに対して興味を持ってほしい思っ
ても無理があります。
婚活パーティーをイメージして下さい。結婚相手を探したいと思っているの
に、誰にも興味を持っていないとするなら、絶対に『お相手』は見つかりま
せん。
そして次に重要なことは「相手に警戒心を持たれないようにすること」で
す。警戒心とは、本能に直結しています。牙を剥いて近づいてくる動物には
警戒心を持ちます。また笑いの中には、警戒心は生まれません。
もう一度、婚活パーティーをイメージして下さい。いくらあなたが、高学歴、
高収入の健康体だと履歴書に書かれていても、何を考えているのか分からな
いような目をしていたら、誰も怖くて近寄って来ないでしょう。
そうです、目がすべてを語ります。コミュニケーション力をアップさせるた
めに、無理して笑顔を作る練習をさせるようなところもあるようですが、目
が死んでいたら不気味な人でしかありません。目は正直です。あなたが相手
に興味があったら、自然に目は優しくなります。目は目としかコミュニケー
ションできません。優しい目は、優しい心から生まれます。そして、相手の
目を通して、言葉を使わずにあなたの存在を受け入れさせることができます。
もしも訓練をするのなら、早起きをしてください。そして、近所をジョギン
グでも、散歩でも、それができないならほうきを持って道を掃いてもよいで
す。そして、歩いている人に声を掛けてください。不思議なもので、朝は、
知らない人に「おはようございます!」と声を掛けられても誰も警戒心を示
しません。それどころか、「おはようございます!」と返してくれるもので
す。苦虫を嚙み潰したような顔で「おはようございます!」はしませんから、
お互いにニッコリできます。
英語力をアップさせるには努力が必要ですが、笑顔とあいさつは、すぐに身
に着けることが出来ます。
私たちが国際社会に輪の中心に立つための、コミュニケーション力を高めま
しょう!とっても大切な一歩です。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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