税金の話を外国人としてみましょう!
司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』の中に、近代国家(帝国主義)は国民に対し
て死をも強要するものだ…的なことが書かれていました。確かにそれまでは、
自分で志願しない限り戦場に赴く必要はなかったのが、日本国民となった途
端に、赤紙によって国民としてお国のために命を投げうることを強いられた
のですから、そう表現されても仕方がないと思います。
今の日本は戦争を放棄することで、このような「赤紙」はないのでしょうが、
いつ国家が国民に命の差出しを求めてくるかわかりません。そうならないよ
うに、常に最善を目指して考え、反省し、行動していくことが大切なのだと
思います。
さて国家にとって、税金というのは、国民に強制する義務の一つです。そし
て、何よりも最も国民が気に掛けるものです。
国民から徴収する税金は血液のようなものです。血液が体内をくまなく回る
ことで、私たちの体は健全な状態を保てます。また、集めた税金を国民の私
たちにどう使うか(還元、循環)で、健全に国家が運営できているかどうか
が分かります。発展途上国で頻繁に行われる役人や政治家への賄賂は、集め
た税金を一部の人たちにとって都合の良いように使わせることになる訳です
から、それ以外の人たちにとっての恩恵が減ることとなり、健全な状態では
ありません。よって税金の徴収、使い方は、その国家レベルを見る上でとて
も重要な視診になります。
皆さん、外国人たちと話す話題がなくなったら、是非、「税金」の話をして
みて下さい。政治の話や、宗教の話は外国の人とすることはタブーですが、
税金の話を持ち出すと、どこの国の人たちもかなり熱弁を奮って、それぞれ
の国の税金の問題点を語ってくれます。つまり、どこの国の人も、税金につ
いて満足していないということです。
政治の難しさは、正解が出るまで止まっていられないということにあります。
たとえ不完全、不十分だと思っていても、行動を止めるわけには行かないか
らです。とはいえ、何もアクションをしないということは、民主主義国家に
とって、あなた(私)が無責任であることも意味します。
日本はどうか?私たちは、どうしたら良いと考えるのか?是非、外国の人と
税金の話をしながら考えてみて下さい。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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