glass ceilingを壊す
高度外国人財の活用を開始する企業には、どのように彼らを活用したら良い
か是非考えて欲しいのですが、あまり深く考えることなく、「優秀な人財の
採用が難しいから…」「日本語もできるし使えるかもしれないから…」といっ
た理由で採用をする企業が多いように見受けられます。
もちろん、それでも問題がある訳ではないですし、ダメな訳でもないのです
が、良い食材を手に入れても調理の仕方次第で、舌鼓を打たせるようなディ
ッシュにすることも、高いお金を出した割には…といった料理にすることも
できることを思い出して欲しいと思います。
外国人に日本語の契約書の「てにをは」のチェックをさせることはないでし
ょうが、やはり彼らは日本人に比べて日本語は上手ではないので、そのハン
ディを、彼らの資質・能力でカバーできるような仕事に付けることが重要だ
からです。
そこで是非、いろいろな部署が集まって頂き、皆さんで考える時間を作って
欲しいと思います。
その際のポイントは、彼らを活用して最大限の果実を得るように、高い目標
を掲げることです。一割、二割といったレベルのアップではなく、2倍、3
倍の成果を上げるようなものです。
不思議なもので、そういう考え方をしてみると、皆さんの頭の中に「glass
ceiling」があることに気が付いてきます。
それを取り除くこと(破壊すること)に、彼らをどんどん活用してくださ
い。彼らにはバイアスがありませんから、驚くほど簡単に、そして、私たち
が考えもしない方法、私たちが諦めていた方法で、次のステップにチャレン
ジしてくれます。
もちろん、成功する確率は高くはないかもしれません。でも、社内に新しい
風が吹き込まれます。そいういう彼らを応援する経営陣の様子を見て、他の
従業員たちも、今まで見せなかったようなポジティブな行動をしていくよう
になります。
たとえ地方にある中小企業だったとしても、外国人にとってはそんなことは
全く気にしません。大体、そんなことを言っていたらユニクロの柳井さんは
存在しないのですから。
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用