コラム

26.語気の強い言葉《2020年》

26.語気の強い言葉

同じ日本人でも、関東の人と関西の人とでは、全く表現が違います。

以前、仲の良い関西の友人から『ぼくの「アホ」と言う言葉には、悪意はないので気にしないで…』と言われたことがあるのですが、関東人の私からすると毎回「アホやな..」と言われると、少々気分を害したりしていました。また、逆に関西の人は「バカ」と言われると、とても気分を悪くするのだそうですが、関西ご出身の方々、どうでしょうか?

私たち日本人にとって、中国の人たちの表現がきつく感じるのは、中国語の発音が難しいという理由があるそうです。はっきり発音をしないと伝わらないため、声を大きくせざるを得ないというものです。そのため空港などでは、中国の人たちの声ばかりが聞こえるという状態になりがちです。

さらに感情の表現は、それぞれの文化によって全く異なります。

多くの日本企業の皆さまのお話を伺うと、中国人(大陸出身)や、インド人の高度外国人財の自己主張に「目を丸く」した経験が皆さんあるようです。

そんな時には、初期対応がとても重要になります。まず重要なことは、言葉通りに受け止めないことです。先ほど関東人は「アホやな」という言葉にネガティブに反応しますが、関西人にはそんな意図がないのと同じです。そして、詳しく話をするように促します。すると、さまざまな背景が分かってくるので、それを十分に聞き出し、最後に「どんなことで、その問題が消えるのか?どうして欲しいのか?」を問います。

気を付けなくてはいけないのは、最悪の事態(退職)をこちらから提案しないことです。そこまで望んではいないのが普通ですから…。