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三文判と実印

私が初めて実印登録をしたのは、たぶん社会人になって直ぐだったのだと思います。なぜ実印登録したのか、理由は覚えていませんが、社会人なり立ての私は、印鑑屋さんで売っている高そうなケースに入っている「実印」を作るお金などありません。

でも、実印登録をしなくてはならず、お役所の人に質問しました。

「この印鑑でもいいですか?」その印鑑は、中学校を卒業したときにもらった三文判。すると「何でも大丈夫ですよ。」と軽い答えだったと記憶しています。

あれから数十年、さすがに今は「それなり」の印鑑で登録していますが、この国のシステムは、とてつもなく面倒な割には、結構いい加減な気がします。

最近は、コピー機の性能がとても良く、それこそ犯罪にはなりますが、奇麗なお札のコピーさえ作れます。ですから印鑑の「コピー」を作るなんて、屁の河童のはずです。

犯罪をする気なら、ある意味、印鑑証明を入手してから、印鑑を偽造すれば良いだけのことです。

誰が押したかも分からない実印で、場合によっては人生を狂わされるのですから、これだけ技術が進んだ現代において、昔のシステムのままで良いはずがありません。

さらに振り返ってみれば、その管理コストは膨大なもののはずです。

何をしても、世の中「反対」「反対」「反対」と、まともな代案もない野党と同じで、反対することに人生の生きがいを感じる人たちのご意見に惑わされることなく「デジタル庁」がこの国の未来を築いて欲しいものだと思う次第です。

たぶんこの文章を読んで「お前は何も知らない!」と怒られる人もいるのだと思うのですが、それに対しては承服致します。私はすべてを知っている訳ではないからです。

でも、冷静に議論はしたいものです。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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