「なぜその評価なのですか?」― その一言から始まった信頼崩壊
その場が凍りついた瞬間
年次評価面談。
日本人上司は、穏やかにこう伝えました。
「総合的に判断してB評価です。」
すると、外国人社員Eさんは静かに聞きました。
「なぜですか?」
会議室の空気が一瞬止まりました。
上司は答えられなかった
Eさんは、売上目標を120%達成。
新規プロジェクトも成功。
チームからの信頼も厚い。
しかし評価はB。
理由は、
「まだ伸びしろがある」
「総合的に見て」
「周囲とのバランス」
という曖昧な説明でした。
Eさんはさらに聞きました。
「具体的に何を改善すればAになりますか?」
上司は答えに詰まりました。
ここから信頼が崩れた
日本型評価制度ではよくある
・空気
・年次バランス
・暗黙の序列
・総合判断
しかし、高度外国人財にとって重要なのは
透明性と再現性
です。
何をすれば評価が上がるのか
なぜ今回は上がらなかったのか
それが言語化されなければ、
評価=主観
評価=好き嫌い
と受け取られます。
半年後に起きたこと
Eさんは転職しました。
転職理由は明確でした。
「評価基準が見えない組織では、努力の方向が分からない」
企業側は言いました。
「優秀だったのに、なぜ?」
しかし崩れたのは、能力ではなく“信頼”でした。
評価制度が持つ本当の意味
評価制度は
・給与決定のため
・昇進判断のため
だけではありません。
それは、
組織の価値観を示す装置
です。
曖昧な評価は、
組織の曖昧さを映します。
経営が問われていること
✔ 評価基準は言語化されているか
✔ 上司は説明責任を果たせるか
✔ 昇進要件は明確か
✔ 成果と評価は連動しているか
高度外国人財は、
“空気”では動きません。
納得感で動きます。
《今回のポイント》
✔ 評価の曖昧さは信頼を壊す
✔ 「総合的に」は説明にならない
✔ 透明性が定着を左右する
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