「優秀なはずだったのに、なぜ合わなかったのか」
― 高度外国人財の採用基準を誤った企業の失敗事例 ―
I社は、初めて高度外国人財の本格採用に踏み切りました。
世界的に評価の高い大学を卒業し、
日本語能力試験N1も取得。
履歴書だけを見れば、申し分のない人財でした。
面接でも、
「日本で長く働きたい」
「日本企業に貢献したい」
という言葉が並び、採用はスムーズに決まりました。
しかし、入社から1年後。
現場からは、こんな声が上がります。
「指示待ちが多い」
「主体性が足りない」
「チームに溶け込めていない」
一方、外国人社員本人はこう感じていました。
「何を期待されているのか分からない」
「自分の強みを発揮する場がない」
問題は、能力ではありませんでした。
採用基準そのものが、あまりにも曖昧だったのです。
I社の採用基準は、
- 日本語が話せる
- 学歴が高い
- 優秀そう
という、**“分かりやすい条件”に偏っていました。
しかし、
- どんな役割を担ってほしいのか
- 日本人社員と何が違う価値なのか
- 自社の組織文化に合うかどうか
といった視点は、ほとんど検討されていなかったのです。
結果として、
「優秀だが、合わない」
という評価が生まれ、
本人も企業も、不完全燃焼のまま関係を終えることになりました。
I社が後に振り返って語ったのは、
「日本人採用と同じ基準で、外国人を見ていた」
という反省でした。
《今回のポイント》
- 学歴・日本語力だけでは、活躍は判断できない
- 採用基準は「能力」だけでなく「役割」とセットで考える
- 外国人財だからこそ、期待値の明確化が不可欠
異文化コミュニケーション研究所(R)は、「国費外国人留学生の紹介」、「グローバル人財の採用・活用に関するコンサルティング」のスペシャリストです。