コラム

第53話 一緒に勉強しましょう!

久々に英語の勉強方法について、一つご紹介したいと思います。ちょっと長いので、2、3回に分けてご説明しますので、是非ステップを追って皆さん、練習してみてください。

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まずは、英語がうまくなりたいと思っている読者の皆さんに質問です。

Q1)アナタが理想とする英語とは、どんな英語でしょう?イメージして下さい。

…….。

たぶん、誰一人として、黙々と英語の書物を読んでいる自分を想像した人はいなかったと思います。ほとんどの人が、アメリカ人と流暢に会話を楽しんでいる光景を浮かべたでしょう。

つまり、ほとんどの人の英語への願望とは「話せるようになりたい」ということなのです。

それでは、続けてもう一つ質問です。
Q2)英語を話せるようになるためには、何をすべきだと思いますか?

…….。

答えは簡単です。話す練習をすることです。

非常に当たり前なことですが、これ以外にどんなことをしても英語を話せるようにはなりません。意外にこれを忘れている人が多いのです。

私はよく、英語の勉強をする人にNHKのラジオ講座の「やさしいビジネス英語」を紹介しますが、あれを10年間聞きつづけてもきっと「話す」ことはできないと思っています。

それじゃ、何でそんなもの紹介するんだ?!
…、と思われるかもしれませんが、あれは発音や、英語表現を勉強するためのものであって、「話す」ためのものではないのです。

日本人にとって、外国語である英語は、普通にしていてはその特有の「言いまわし」を勉強することは出来ません。だから、ラジオ講座を使って、その英語らしさを学ぶのです。

それじゃ、どうやって話す練習をすることができるのでしょう?
(^_^) それにお答えする前に(この答えは来週に!)、この質問に答えてみて下さい。

Q3)英語の文章を書くことと、英語を話すことの最大の違いは何でしょう?

…….。

答えは、辞書を引く時間があるかどうかです。(^^;)

「こいつ、なめとんのか~!!!」と、PCの前で怒鳴っている人がいるような気もしますが、実はこれが非常に重要なポイントなのです。

つまり、単語が分からなくなっても、会話の最中はそれを調べる時間がないのですから、そのときにどう対処するかが、初心者の英会話においてはとても重要なのです。

ですから、「どうやって話す練習をするのか?」という質問に対する私の答えの前に今週から来週にかけて皆さんに練習してもらいたいのは、単語を忘れたときの対処方法です。

残念ながら、私の知る限り、どの英会話テキストにも、率直にこのことを書いていません。

単に、
「この英語の〇〇のパターンを覚えればあなたも英語が話せる!」
「英語は、have, take等の簡単な単語で話せる!」
とは書いてありますが、本来あるべきステップを忘れている。

説明したいときに単語が思い出せないと、ほとんどの人はパニクってしまい、会話がメタメタになってしまいます。それさえなくすことができれば、基本については十分に中学校で勉強してきているのですから、なんとか「会話」を成り立たせることが可能になります。

それには訓練が必要になりますが、ちょっと慣れると簡単に出来ます。

メルマガでは長く書きすぎると読みずらいので、ポイントだけを書きますが、

名詞、形容詞に関しては、「囲い込み法」を、動詞、副詞に関しては「芋ずる法」です。これらの方法を使用すると楽しみながら学べます。

「囲い込み法」とは、紙の中心にその言葉を書き、その周りに連想する単語をランダムに書く方法です。もちろん、初めは英語でやらずに、日本語でいいですからやって見てください。いくつか書いてみて、その単語を使って本来言いたかった単語を表現するのです。

また「芋ずる法」とは、今度は紙の端にその言葉を書き、連想する言葉を芋ずるのように連ねていきます。一つ前に書いた文字の意味を考えて、前の言葉を表現する言葉は何か、徐々に考えていくのです。

このどちらの方式でも、練習の段階では絶対に一つの単語に3秒以上考えないで下さい。パン、パン、パン!と、どんどんと連想させていくことが練習の基本です。

この練習で、どんなに難しい単語であっても、実は簡単な複数の単語で説明がつくことが分かってきます。

これで、安心して会話をする準備ができたことになります。

次回ではこの続きで、単語ではなく、文章として話す練習についてお教えしますので、お楽しみに!

それじゃ!

[2000年10月12日発行]